『SS』長門とキョンがひたすらイチャイチャする話:Dialogue

なあ長門
「………………なに?」
あのさあ、いきなりなんだがお前の事を今度から有希って呼んでいいか?
「………………どうして?」
いや、なんとなくハルヒだけ下の名前で呼ぶのもおかしいかなってな。もう俺たちも知り合って長いもんだろ。
「………………これで五分」
なにがだ?
「なんでもない。朝比奈みくるは?」
さすがに先輩を気安く下の名前では呼べんだろう。
「………………勝った」
ん? どうした?
「なんでもない。古泉一樹は?」
なんで俺が男の名前を呼ぶのに気を使わなきゃならん。
「問題外」
そうだな、ところで有希?
「………………なに?」
随分と近いとこに座ってる気がするんだが。
「気のせい」
そうか。というか、俺の膝の上に座ってるんだが。
「………………嫌だった?」
いいや、お前の我がままならいくらだって聞いてやるさ。
「………………そう」
ああ、俺なんかの膝でよければいくらだって貸してやるよ。
「ありがとう…………」
お、素直にお礼を言われるなんてな。こっちこそ、いつもありがとうな。
「………………くすぐったい」
あ、すまん。つい妹相手みたいに頭を撫でてしまって。
「………………いい」
そうか、読書の邪魔して悪かったな。
「………………わたしの個体に重要なエラーが発生」
なに? もしかしてさっきの頭を撫でてしまったことか?
「そう。これはわたしだけでは解消できない深刻なエラー」
それはまずいな、俺でよければ何でもするぞ? 遠慮なく言ってくれ。
「………………もっと」
は?
「もっと……………頭を撫でて欲しい」
ははっ、そんな事でいいならいくらでもいいぞ。
「………………お願い」
はいはい。
「それから……………」
なんだ? まだエラーが消えないか?
「もっと…………もっとわたしの…………名前を呼んで…………」
わかったよ、有希。
「嬉しい、これが幸福と感じるもの?」
そうかもな、有希がそう思ってくれるならそうなんだろ。ただ、俺なんかが出来る事はこのくらいなもんだ。
「これで、いい」
そうか。
「訂正する。これが、いい。わたしは……………あなたといる事に…………この上ない幸福を感じる…………これ以上はこの個体に表現する語彙がない」
そういうもんさ。俺だってお前とこうしているだけで、何というか幸せってのを感じるぞ?
「………………あなたも?」
ああ、有希とこうしていられるだけで俺も幸福なのさ。
「………………うれしい………」
有希………………
「………………」















「あのですね? 長門さん?」
うわっ! いきなりなんですか喜緑さん?!
「いえ、あなたではなく長門さんに言っているんです。何をしているんですか、あなたは?」
「………………情報操作は完璧」
「そうじゃなくて、わざわざ時間凍結までして何をしてるんです、と聞いているんです」
えっ? この部屋、時間が止まってたのか?
「………………ごめんなさい」
いいや、気付かなかった俺だって同罪だ。有希だけが悪いんじゃないぞ。
「ありがとう………………」
「あのー、いい感じのところ申し訳ありませんが、現実には3日も経ってるんです。いい加減にしないと観測対象が何をするか分かりませんので」
そうですか、さすがにそれはまずいですね。行くぞ、有希。
「了解」
「その前に、お二人とも?」
「………………なに?」
なんでしょう?
「………………まずは服を着てもらえませんか?」
あ。
「迂闊」

あとがきじゃないけど

あ、このくらいの長さでまとめられたのが結構うれしい。
俺的にはかなり好きなんですけど、どうでしょう?
これで少しは長門分が補給できたよ、今度は九曜分って「ごちゃまぜ」も頑張ります(笑)