『SS』 たとえば彼女か……… あとがき

 ということで、「たとえば彼女か………」終了です。それと共に、この話でキョン子編は完全に終わりです。大体この「たとえば彼女〜」は九曜メインの成長ものSSでして、キョン子はゲストだったのです。
 ええと、その頃「キョン………、の消失」を書き上げたばかりで、偶然30万ヒット(懐かしいなあ)の記念ネタを探していたので無謀にも二次創作同士のコラボなんて考えて書いたのがきっかけでした。すると、自分で作った設定だから動かしやすいものだからついキョン子を出しまくり、結果として本来の「たとえば彼女〜」からかけ離れた作品になっていきました。これは意図した展開ではないですよね? だから、ある程度で切り上げるつもりでした。 
 それでも今作で、と考えていた訳ではありません。偶然です。元々はホワイトデーに間に合うくらいの全5回くらいのどたばたネタでしたから。それが変化していったのは、ストーリーの中で谷口を出した辺りからですね。谷口の出番は決まってたんだけど、その時何を思ったのか国木田を出したい、と思っちゃいまして。そこから「おかしい、こんなはずでは」な感じになりかけたんですけど、ここでコメントの「ENOZの出番ですね」なんてのを見ちゃったからですね(笑)
 ここから「よし、それなら出せる限り全キャラ出してやれ」という訳の分らない使命感が湧いてきまして、構成を変えていったのです。しかも、出せるキャラを考えながら(笑)
 結果としては様々なキャラを探りながら書くという綱渡りなスタイルになりました。それと同時にこの作品をキョン子がいる「たとえば〜」の集大成にしようと考えてきたわけです。
 でも、本当に難産だったんだよー。だって、中河だってよく知らないし、ミヨキチも合ってる自信ないし、ENOZなんて慌ててWikiったもん。だから口調などが正しいのか分らないままです。それでもそれぞれ特徴は出したつもりですけど。
 だからといってストーリーの本質は変えていません。ハルヒキョン子のシーンは最初から叩き合いの予定でしたし、長門や朝比奈さんもああいう流れにするつもりでした(長門の戦闘シーンだけアドリブ)単に回り道してるだけです。
 その中で唯一完全に意図していないところから出てきたのが朝倉でした。復活予定なんてなかったのですけど、全キャラなら出番がないとおかしくなるんですよね。だから構成しなおすと、意外にも九曜といいコンビになるし、キョン子があんなに朝倉好きだとは思わなかったという本人も分からなかった展開になりました。キョン子世界に行った朝倉の話も別途で書いてみたいですね。
 で、今作のテーマは「出会いと別れ」なのですよ。出会いによって人は育ち、別れによって強くなったり弱くなったりする。誰もが一人じゃ無理なんです、誰かがいてくれるから人は人なんですよね。ハルヒ長門はそれをよく理解しているんだと思います。それを促したのはキョン子でもあるんだけど。やはり「キョン」は鍵なんです。それも踏まえて書いてます。
 とにかく、これ以降「たとえば彼女〜」は初期の頃のように世間知らずの九曜に振り回されながら相手をしてやるキョンというスタイルに戻します。でも、キョン子の世界も書きたいですね。「光陽園キョン子」シリーズといった形になる予定です。
 でもホワイトデーSSの完結が10月て(苦笑)しかも大事件がありましたしね。「驚愕」の先行版はやばかった、九曜が変わりすぎてて(笑)ウチの九曜はそこまで成長していないということで一つ。
ああ、これで終わりって感じしますね。でも、ちょっとこの連中はまだまだ書きたいネタがあるのでやれる機会がある限りは書いていきたいと思ってます。
 本当に長々とお付き合いいただきありがとうございました。
 それでは次作でおあいしましょう。

 ありがとうございました!

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